マーガレット ハウエルのプロフィールと作品の特徴
イギリスのサリー州で生まれたマーガレット・ハウエルは、1969年にロンドンのゴールドスミス・カレッジを卒業し、まずアクセサリーのデザイナーとしてキャリアをスタートさせました。
そして、翌年の1970年にメンズシャツを発表し、一躍脚光を浴びることとなります。
1977年にはロンドンのサウスモルトン・ストリートにメンズショップをオープンし、パリにも進出。
1980年にウィメンズコレクションを発表した後、1983年に日本初の路面店となる青山店をオープンさせ、2000年代からはよりカジュアルなラインとしてMHLも展開しています。
最初にメンズシャツを手がけた理由について、ハウエルは「ヴィンテージシャツを見つけ、完璧な作りとコットン生地の質の良さに感銘を受けた」と語っています。
この時の思いが、質が高く安易に流行を追わないマーガレット・ハウエルの作品に現在まで引き継がれています。
メンズシャツから発展したマーガレット・ハウエルのレディースラインには、メンズライクなスタイルが積極的に取り入れられており、ゆったりとした動きやすいシルエットで過度な装飾がなく、靴もフラットシューズが主力です。
また、生地の感触や特性にこだわっているため、自然素材の物が中心で、素材感を損なうような加工はほとんど見られません。
このような特徴から、特にシンプルでナチュラルなスタイルを好む人々に愛されています。
ナチュラル系のスタイルは、ともすればカジュアルになりすぎる傾向もありますが、トラディショナルなマーガレット・ハウエルは品位も感じられ、きちんと見せたい場面でも十分に通用するのが魅力です。
マーガレット ハウエルの最新コレクション
英国の女性デザイナー、マーガレットハウエルの最新コレクションを紹介!
MARGARET HOWELL 2017春夏コレクション
ストライプシャツやトレンチコートといったベーシックアイテムを筆頭に、リラックス感溢れるデザインやスタイリングを披露したマーガレットハウエル2017春夏コレクション。
光沢を放つシルク素材のプリーツスカート、フェミニンなリボンカーディガン、軽やかなチュールスカートなど。
シンプルな中にも女性らしさをさらりと感じさせる素材とデザインに加えて、既存の枠にとらわれない自由なスタイリングも印象的です。
定番のシャツは片方の裾だけボトムにINしたり、肩をはだけさせて素肌をチラ見せしたり。
クラシカルなトレンチコートは、ベルトでウエストマークしてアレンジを加えたり。
固定概念を打ち破るアンチベーシックな着こなしとともに、繊細なピンクや深くリッチなワインレッドといったニュアンスカラーも特徴です。
今シーズンは素材・カラー・着こなしの全てにおいて、マーガレットハウエルならではのクリーン&モダンな美しさを極めたコレクションとなりました。
MARGARET HOWELL 2016秋冬コレクション
マーガレットハウエルの2016秋冬コレクションは英国らしい伝統的なスタイルをベースに、カラーやデザインにモダンなエッセンスを取り入れたものが登場。
テーマカラーは黒・キャメル、グレーやボルドーなど深みのある色調を使っています。
タータン柄やアーガイル柄、またマーガレットハウエルのアイコン的素材であるハリスツイードなどトラディショナルな要素も多く見られます。
テーマとなるスタイルはマニッシュ&フェミニン、ボーイズライクなスタイルの中に見える女性らしい美しさや可愛さが絶妙なバランスになっています。
マニッシュなパンツスタイルにバレエシューズを合わせたり、シンプルなシャツの胸元にリボンでアクセントをつけるなど女性らしさが潜んでいます。
ウエストマークされたミモレ丈のスカートやワンピースで縦ラインがより洗練されたスタイルを作っていることも特徴です。
ボリュームを押さえたすっきりしたラインの中にも、上質な素材感が柔らかく揺れるようなフェミニンさを感じさせます。
MARGARET HOWELL 2016春夏コレクション
柔らか素材を使用したとろみ感のあるスプリングコートやフロントボタンのワンピース、デニム素材の太めパンツなど注目アイテムが満載のマーガレットハウエルの2016春夏コレクション!
特に印象的だったのはオレンジがかった赤色の色遣いでした。
パンツやシャツ、ニットという様々なアイテムにこの色が使われていたので、今シーズンのトレンドカラーになりそうな予感をさせます。
マーガレット ハウエル 2015-2016秋冬コレクション
マーガレット・ハウエルの今シーズンのコレクションでは重厚感あるスタイルが印象的でした。
ミモレ丈のスカートやワイドパンツ、ロングコートなど重みと落ち着きのあるシルエットが続きます。
チャコールグレー、ダークブラウン、ダークグリーンなど色調もシックなものが中心でした。
重みのあるスタイルがかえって女性らしさ、セクシーさを感じさせてくれます。
今回のスタイルで意識されているのが、縦のラインです。
ウエストマークされたり、ロングマフラーが使われていたり視線も上から下へと縦に動きます。
タートルネックのセーターも度々登場しました。
ネックラインから下がより長く見えて、縦長効果をもたらしていました。
ボトムスの裾と靴の間にできる隙間が、見事な抜け感を作っているのも印象的でした。
重くなりがちなシルエットになるところを、絶妙なバランスで軽くしています。
ボーイッシュなショートパンツとソックスの組み合わせも登場しました。
それまでとは異なる空気感でショーのアクセントになっていました。
マーガレット ハウエル 2015 春夏コレクション
品質と抜群の着心地の良さで、粋なスタイルを提案してくれるイギリス生まれのマーガレットハウエル。
こちらの2015春夏コレクションテーマは、リラックスマリン。
ここ数年のトレンドにもなっている、いわゆるマリンカラーのボーダーやショートパンツという流れではなく、マーガレットハウエルらしい、海辺のカフェが似合うコレクションに目移りしてしまいました。
シックなものが多いので、落ち着いた大人の女性にも抵抗なく取り入れられそう。
ゆったりとしたフォルムで、心からリラックスした時間を過ごせそうなので、何着も欲しくなってしまいます。
中でも大注目は、フラットサンダル。お洒落つっかけなんて表現したら失礼かもしれないけれど、スリッポンと並び、履きやすさと開放感で、春夏は外せないアイテムになりそう。
MARGARET HOWELL 2014 秋冬コレクション
動画のオープニングで登場するのは今シーズン注目の
トレンチコート、60年代風のクラシカルなデザインが特徴です。
コレクション全体はベージュやグレー、ブラックといった秋冬の定番カラーを
上手につかったシンプルなデザインでまとめられています。
流行のミモレ丈スカートやワンピとソックスのコーデが数多く登場していたのが印象的でした。
MARGARET HOWELL 2014春・夏コレクション
「1950~60年代のイギリスのウィークエンドスタイルから
インスピレーションを得た」という2014春夏コレクション。
メンズシャツにショートパンツを合わせたようなスタイルから、
肩を大胆に見せたサマードレスまで、アイテムの幅広さに驚かされます。
今シーズンの特徴としては、落ち着いた色使いが挙げられるでしょう。
地味というわけではなく、上品で、誰からも好まれる色合いです。
淡いピンクや空色も、かわいらしいパステルカラーというよりも深みのある色で、
週末のゆっくり流れる時間に似合いそうです。
1950~60年代をイメージしたというだけあって、全体的にトラディショナルで
どこか懐かしい印象を受けます。
一方で、ストンと落ちた柔らかいシルエットは現代風で、レトロな雰囲気はあまりありません。
今回のコレクションでは、どのコーディネートにも共通して
パナマハットとサンダルが使われています。
柔らかく女性らしい服とマニッシュな小物の組み合わせが新鮮で、参考にしたい着こなしです。